Question

アスベスト除去工事中に、除去部からアスベストが漏れ出す事故が2日前に学校で起きました。子供が、「私はアスベストを吸ったんだよね。早くに死んじゃうのかな・」と涙ぐんで聞きます。親として子供にどう接し、どう答えれば良いのでしょうか?

Answer

 アスベストを吸ったからといって、すべての人が病気になるわけではありません。長い間アスベスト粉じんの中で働いた人の発症率は高くなります。しかし、アスベストリスクは、少しのばくろでも発症する可能性があることは知られており、正しい知識を持つことが肝心です。また、今後アスベスト粉じんに再びばくろすることによってアスベストリスクを増やさないことが重要です。

Question

アスベスト除去工事中に、除去部からアスベストが漏れ出す事故が一昨日学校で起きました。学校と教育委員会と業者による説明会が、まもなく開催されますが、教育委員会への要望をまとめたいのですが、アドバイスしてください。

Answer

 アスベスト対策専門委員会の早急な実施、専門委員会での複数の保護者代表と複数の保護者推薦専門家の参加、早急なお子さんへの心理ケアの実施、早急な事故の事実調査、健康対策の検討を、要望すべきでしょう。

Question

アスベスト除去工事中に、除去部からアスベストが漏れ出す事故が昨日学校で起きました。学校と教育委員会と業者による説明会が、まもなく開催されますが、どの様な点を注意して聞けば良いのでしょうか?

Answer

 まず、工事の全容を明確にすることが必要です。アスベスト除去工事の工事計画がどのようなものであったか、どこに落ち度があったかの解明が重要です。特に、施行計画書、養生のチェックを誰が行ったか、何をチェックしたかを聞く必要があります。もし、子供たちが曝露している可能性があれば、どの児童がどの程度のアスベスト濃度の中に何時間いたか等の調査を行うことを検討すべきです。ただし、児童や職員のレントゲン撮影などの健康診断は、不必要なリスクを与えるので行ってはなりません。

 名取雄司:学校における石綿問題、p84-87、健康教室:東山書房、東京:7月号、2006年
適切な吹き付け石綿綿除去工事を2006年夏 

Question

アスベスト除去工事中に、除去部からアスベストがもれだす事故が1昨日学校で起きました。学校と教育委員会と業者による説明会が、まもなく開催されますが、業者からはどの様な点を注意して聞けば良いのでしょうか?

Answer

工事落札時期、事前の現場調査時期、工事内容の説明と決定はいつ誰と行ったか? 工事届け出部局? いつから異常があったのか。 何時にどこで何が起きたのか? その後どのような対策をしたのか? 確認してください。

Question

アスベスト除去工事中に、除去部からアスベストが漏れ出す事故が昨日学校で起きたようです。昨日から子供が咳をしだしており、体調が心配です。どうしたら良いのでしょうか?

Answer

  急性の咳は、石綿によるより、工事部からの吹き付けのセメントや、飛散防止の薬剤等の、粉じんによるもので、通常は数日で治るものだと思います。医師の診察も不要で、様子をまず見ていれば良いと思います。ご心配なら、小児科に受診されれば安心ですが、レントゲン写真ではアスベストの異常は映りませんので、不要な事は覚えておいてください。

名取雄司:学校における石綿問題、p84-87、健康教室:東山書房、東京:7月号、2006年
適切な吹き付け石綿綿除去工事を2006年夏

Question

アスベスト除去工事中に、除去部からアスベストが漏れ出す事故が昨日学校で起きたようです。昨日、学校からきてきた服がありますが、洗濯して良いのでしょうか?

Answer

 プラスチックの袋に、事故時の服と下着、靴や帽子は、別に保管して洗濯しないでください。石綿付着検査が今後必要でしょうし、洗濯の際は飛散するので注意してください。

 名取雄司:学校における石綿問題、p84-87、健康教室:東山書房、東京:7月号、2006年
適切な吹き付け石綿綿除去工事を2006年夏

Question

アスベスト除去工事中に、除去部からアスベストが漏れ出す事故が本日学校で起きたようです。夜になり学校から突然連絡があり、子供に聞いた所、「実は今日アスベストがもれる事故が起きた。先生は、心配ないから大丈夫。」と言ったそうです。どうすれば良いのでしょうか?

Answer

  混乱している可能性がありますが、担任や学校に詳しい説明会の開催を求めるしかありません。除去工事中の事故ですと、少なくとも明日以降の現場への立ち入りはしばらく禁止が望ましいでしょう。安全な仮設場所での授業への切り替えが必要です。

名取雄司:学校における石綿問題、p84-87、健康教室:東山書房、東京:7月号、2006年
適切な吹き付け石綿綿除去工事を2006年夏 

Question

住んでいる公団住宅にヒル石(バーミキュライト)吹き付けがあり、石綿の飛散や今後の発症が心配です。どういう濃度になるのでしょうか?

Answer

集合住宅の天井のヒル石吹き付けはクリソタイル (白石綿)、トレモライトが含有している可能性があります。国土交通省委託のある調査では天井面を掃くなどの力を加えた場合に最大で1リットル当たり数十本の濃度となる結果が出ています。まず、管理組合などにヒル石の石綿含有調査を実施しているかどうか確認します。未実施であれば実施するように求め、実施していて石綿を含有している場合は対策をどのように進めているのか確認することをお勧めします。対策が実施されるまでは天井面には接触せず、自然に吹き付け材のようなものが落下してくる場合は濡れ雑巾などで飛散させないように拭き取って下さい。

Question

20年前、小学校の屋上への出入り口の天井が軟らかい物体で覆われていました。触ると簡単に穴が開く天井だったので当時はボコボコ穴を開けていました。その行為についてやってはいけないことですがその天井がアスベストじゃなかったかと心配するようになりました。アスベストを学校に使用している可能性はあるか、天井の素材として利用するか、指で押して穴が開くほど軟らかいものかなど説明していただけると光栄です。

Answer

吹き付けアスベストは、軟らかいものです。学校の天井には案外使われていました。但し、似た感じの吹き付け岩綿(ロックウール) (石綿非含有)もあります。何年に建てられた学校かわかりますか? 確認したければ、学校のある自治体の情報公開室に行って、その学校の図面の閲覧を求め、内部仕上げ表を見れば、何だったのか図面でわかるでしょう。その調査の上で、今後は考えた方が良いと思います。

Question

天井部に吹き付け石綿の使用が確認され、劣化が進む状態を常に気にしながら生活しています。天井での不安な生活を行うので気になります。

Answer

  仰るとおり、居住部屋の吹き付け石綿であれば、早急な除去が原則です。HPをご参考下さい。撤去できない場合は、様々な交渉による対策が可能です。当該部分の現在の写真と、石綿濃度の資料を相談でお送りください。ご相談に応じます。

http://www.asbestos-center.jp/symposium20050828/5a.html