Question

夫ですが鉄骨の解体を扱う仕事を10年ほどやっておりますが、以前から石綿(アスベストの)鉄骨を解体することもたびたびあるそうです。その際に、マスク等せずに、軍手と作業着のままで仕事をしているようです。何分下請け業者で小さい会社なので、今アスベストが話題になっていながらもどの人もそのまま仕事をしています。健康診断のレントゲンでは今のところ異常はありませんが、一度病院で診察をしてもらったほうがよいのでしょうか?また、これは関係ないとは思いますが、年中風邪ではないのに変な咳をしています・・・。会社でそのような仕事を請けるのは専門業者ではないのに問題ではないでしょうか?

Answer

①お仕事柄、心配するのはよくわかります。但し、吸入してから病気になる期間(潜伏期)が平均で約40年あります。通常病気がでるのは40代から70代です。40才以下では、飛散防止やマスクの着用、禁煙での発病の予防が重要です。

②40才以下で健康診断を受けても何も変化がないのです。40才以降に詳しく見てもらいましょう。

③専門業者以外の人が、鉄骨の解体を行う事は違法です。健康上も、周囲の環境飛散の点でも極めて問題です。専門の除去業者に任せなければ危険です。

Question

機械及びプラント設計・検査等を営んでおり、火力発電所での仕事が主でした。現場調査し記録をとり図面や書類にする仕事で、個人的に直接アスベストを取り扱ってはおりませんが、現場は配管やボイラ-・タービン等の保温材に囲まれ、特に定期点検時にはそれらの埃が施設中舞っている状況でした。特にタービン部位の定期検査に追われ、建て屋内では他の多くの業者・作業者とともに暴露状態でありました。この間安全教育は行われていましたが、アスベストについては一言も触れられた事がなく(むしろタブ-のような状況)で、時おり見かけるアスベスト会社の作業員以外は発電所社員・常駐関連工事会社員とも、多くの方は無防備のままでした。テレビでアスベストの被害がニュ-スにされ、不安で寝れない日が続いております。

Answer

プラント設計という事で一般の方と比べると、今後石綿関連疾患の発症はやや高くなると思います。しかし全員が発症する訳ではなく、ある造船所では10%程度の方が発症し、残りの90%の方は発症していません。発症の平均が吸入後40年(早くて20年程度~60年)ですから、30代から40才代に吸入した方が注意する時期は、早くても50代で特に60才以降が注意する時期です。それまでは全く健康な方がほとんどです。残念ですが、石綿疾患の発症を防ぐ有効な薬や食事はあれば良いのですが、ないのが世界的な実情です。タバコは危険で、喫煙されているなら是非禁煙して下さい。今後、石綿障害予防規則lをよく勉強して頂き、国家検定付きの(簡易マスクでなく)防塵マスクを着用する事を、お願い致します。今後の健康診断が何が適切なのかは、今後の年代に応じて変わってくると思います。必要に応じご相談下さい。

石綿障害予防規則


厚生労働省石綿に関する健康管理等専門家会議マニュアル作成部会編.石綿ばく露歴把握のための手引-石綿ばく露歴調査票を使用するに当たって-;2006:1-153

Question

40代の男性です。最近アスベスト、中皮腫の報道で、だんだんと気になるようになりました。私も20代の5年間、内外壁、建材工場の製造現場で働いていました、アスベストも使用していたと思います。退職して10年以上たちますが、中皮腫で亡くなった方のニュースを見るととても不安になっています。潜伏期間が長く時限爆弾の様だとも言われていますがどの様に対処したらよいか教えてください。

Answer

5年間、アスベストも使用していた建材工場で勤務されていたという事ですね。確かにご心配だと思います。居住自治体をお教え頂ければ、お近くで石綿関連疾患の診断に詳しい病院等をご紹介致します。

Question

数年勤務していたところが、工業製品を扱っておりA社の代理店でもありました。石綿シートや石綿パッキング、リボンなど在庫してました。事務職といえ小売もしてましたので石綿製品にも触ることがありました.他の従業員もシートなどの切断をしていたことがあったので、心配になりました。私もリボンなどを小売の為、詰め替え作業をしたことが何度かありました。制服に白い繊維がついたこともありました。当時は危険なものとはあまり考えておらずにいたため、なんの対策もしてませんでした。ジョイントシート以外はほとんどは箱や袋に入ってました。ニュースになってからは心配で眠れません。

Answer

石綿関連の代理店で6年間勤務という事ですから、今後一般の方より、石綿関連疾患の発症はやや高いと思います。しかし全員が石綿関連疾患を発症する訳ではありません。ある造船所では一番石綿濃度の高い職場でも10%程度の方が発症し、残りの90%の方は一生発症はしていません。またお使いの製品はクリソタイル (白石綿)含有のシートやリボンであり、切断等の作業は少ないようですので今後の発症は、ほぼゼロに近いと思います。仮に発症する場合も平均が吸入後40年(早くて20年程度~60年)ですから、20代で6年間吸入した方が注意する時期は40才以降で、特に50才以降が注意する時期で、30代~40代は全く健康な方がほとんどです。残念ですが石綿疾患の発症を防ぐ有効な薬や食事があれば良いのですが、ないのが世界的な実情です。タバコは危険で喫煙されているなら是非禁煙して下さい。

Question

主人は約20年間歯科技工士をして現在40歳ですが,長い間アスベストリボンを使用していたと言います。すでに2名の歯科技工士の方がアスベストの為に中皮腫でなくなったと聞きます。健康診断には行っていないのですが何かアドバイスはありますか?

Answer

歯科技工士は、低濃度の石綿の職業性曝露がある職業と思います。石綿則の対象職種ですし、曝露開始から20年たち現在40歳とのことですので、石綿則健診を年2回うける時期に入っていると思います。勤務先で石綿則健診を開始するように検討を始めることをお勧めします。

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Question

今漁師をしているものですが、操縦席のすぐ前に石綿をまいてその上にガラス製品のクロスをまいた排気管があるのですが、それが走行中にものすごいにおいを発生して操縦室内に居られない位の匂いになり、それを吸い込むと咳き込んで喉が痛くなるのですが、やはりアスベストが関係しているのでしょうか?それとそういう場所に石綿をまいた排気管があるということはやはり後々何か体に良くないようなことはあるのでしょうか?

Answer

いつ頃の排気管かによりますが、石綿製品を巻いたりして使用した場合と、ガラス製品等が使用された時期があると思います。排気管に石綿製品があること自体で石綿を吸入することはないと思いますが、石綿製品を補修したり管理する際には石綿の吸入がありえると思います。20年以上前から、漁業での石綿製品の補修をされてきたのならば、今後定期的に医師の健診をうけることも必要でしょう。石綿の吸入で急性症状がでる事は稀なので、咳や痛みは、ガスやガラス等の石綿以外の物質ではないかと思います。

Question

若いときに石綿建材で数年かなり吸入してしまいました。予防策はありますでしょうか? 生活していくうえで注意点はありますでしょうか?

Answer

残念ですが、石綿疾患の発症を防ぐ有効な薬や食事はあれば良いのですが、ないのが世界的な実情です。タバコは危険で、喫煙されているなら是非禁煙して下さい。

Question

カイロの工場で働いていました。火打ち部分にアスベストを使用し、毛糸の玉状の白金とアスベストの混合物をほぐして使用しました。湿ると作業しにくいので常に工場内は乾燥してホコリがひどく、同様な理由で換気扇は使えませんでした。今後の健康管理について教えてください。

Answer

カイロには石綿を使用しない会社と、石綿を使用した会社があったように思います。一定の石綿を吸入されたようですので石綿関連疾患になりやすい方です。アスベスト疾患に詳しい医療機関を受診して健診を年2回定期的にうけてください。石綿健康管理手帳制度の対象になる場合が多い様に思います。

様々なカイロ解説HP(08年1月28日最終閲覧日)

カイロの説明(08年1月28日最終閲覧日)

 

Question

内装工で県立高校の改修をしました。その際石綿含有を問い合わせたら、教育関係者が「アスベストは怖いものではない」「検査は業者任せである」と回答してきました。他の自治体は「疑わしきは調べる」としているので驚いています。調査もしない自治体では、どうしたらよいでしょうか?

Answer

認識不足と思いますので、今後類似の事件が当該の県であるようでしたら、姿勢を正すべく取り組みましょう。ご連絡ください。ご主人にはマスクを着用して今後作業してもらってください。

Question

10代の頃、1年ほど解体の仕事をしていました。また、家の中にも震災後に穴の開いた個所があり、穴埋めもせずに普通に暮らしておりました。このような理由で心配です。レントゲンを送ります。

Answer

解体は高濃度曝露作業です。石綿関連疾患になりやすい方ですので、アスベスト疾患に詳しい医療機関を受診して健診を年2回定期的にうけてください。石綿健康管理手帳制度の対象になる場合が多い様に思います。

厚生労働省石綿に関する健康管理等専門家会議マニュアル作成部会編.石綿ばく露歴把握のための手引-石綿ばく露歴調査票を使用するに当たって-;2006:1-153