Question

主人は約20年間歯科技工士をして現在40歳ですが,長い間アスベストリボンを使用していたと言います。すでに2名の歯科技工士の方がアスベストの為に中皮腫でなくなったと聞きます。健康診断には行っていないのですが何かアドバイスはありますか?

Answer

歯科技工士は、低濃度の石綿の職業性曝露がある職業と思います。石綿則の対象職種ですし、曝露開始から20年たち現在40歳とのことですので、石綿則健診を年2回うける時期に入っていると思います。勤務先で石綿則健診を開始するように検討を始めることをお勧めします。

厚生労働省石綿に関する健康管理等専門家会議マニュアル作成部会編.石綿ばく露歴把握のための手引-石綿ばく露歴調査票を使用するに当たって-;2006:1-153

Question

今漁師をしているものですが、操縦席のすぐ前に石綿をまいてその上にガラス製品のクロスをまいた排気管があるのですが、それが走行中にものすごいにおいを発生して操縦室内に居られない位の匂いになり、それを吸い込むと咳き込んで喉が痛くなるのですが、やはりアスベストが関係しているのでしょうか?それとそういう場所に石綿をまいた排気管があるということはやはり後々何か体に良くないようなことはあるのでしょうか?

Answer

いつ頃の排気管かによりますが、石綿製品を巻いたりして使用した場合と、ガラス製品等が使用された時期があると思います。排気管に石綿製品があること自体で石綿を吸入することはないと思いますが、石綿製品を補修したり管理する際には石綿の吸入がありえると思います。20年以上前から、漁業での石綿製品の補修をされてきたのならば、今後定期的に医師の健診をうけることも必要でしょう。石綿の吸入で急性症状がでる事は稀なので、咳や痛みは、ガスやガラス等の石綿以外の物質ではないかと思います。

Question

若いときに石綿建材で数年かなり吸入してしまいました。予防策はありますでしょうか? 生活していくうえで注意点はありますでしょうか?

Answer

残念ですが、石綿疾患の発症を防ぐ有効な薬や食事はあれば良いのですが、ないのが世界的な実情です。タバコは危険で、喫煙されているなら是非禁煙して下さい。

Question

カイロの工場で働いていました。火打ち部分にアスベストを使用し、毛糸の玉状の白金とアスベストの混合物をほぐして使用しました。湿ると作業しにくいので常に工場内は乾燥してホコリがひどく、同様な理由で換気扇は使えませんでした。今後の健康管理について教えてください。

Answer

カイロには石綿を使用しない会社と、石綿を使用した会社があったように思います。一定の石綿を吸入されたようですので石綿関連疾患になりやすい方です。アスベスト疾患に詳しい医療機関を受診して健診を年2回定期的にうけてください。石綿健康管理手帳制度の対象になる場合が多い様に思います。

様々なカイロ解説HP(08年1月28日最終閲覧日)

カイロの説明(08年1月28日最終閲覧日)

 

Question

内装工で県立高校の改修をしました。その際石綿含有を問い合わせたら、教育関係者が「アスベストは怖いものではない」「検査は業者任せである」と回答してきました。他の自治体は「疑わしきは調べる」としているので驚いています。調査もしない自治体では、どうしたらよいでしょうか?

Answer

認識不足と思いますので、今後類似の事件が当該の県であるようでしたら、姿勢を正すべく取り組みましょう。ご連絡ください。ご主人にはマスクを着用して今後作業してもらってください。

Question

10代の頃、1年ほど解体の仕事をしていました。また、家の中にも震災後に穴の開いた個所があり、穴埋めもせずに普通に暮らしておりました。このような理由で心配です。レントゲンを送ります。

Answer

解体は高濃度曝露作業です。石綿関連疾患になりやすい方ですので、アスベスト疾患に詳しい医療機関を受診して健診を年2回定期的にうけてください。石綿健康管理手帳制度の対象になる場合が多い様に思います。

厚生労働省石綿に関する健康管理等専門家会議マニュアル作成部会編.石綿ばく露歴把握のための手引-石綿ばく露歴調査票を使用するに当たって-;2006:1-153

Question

歯科技工士で中皮腫になった方の話を伺いました。歯科技工の中で使用する石綿製品として、何がいけないのでしょうか?

Answer

歯科技工士は、義歯作成時の石綿リボンの使用時、石綿リボンを取り出した後の水が乾燥した箇所からの曝露、電気炉扉と内部の石綿からの曝露、その他にも稀ですが石綿製品を使用しています。歯科技工の部屋は一般に狭く、過去では局所排気装置がない部屋でしたから、石綿濃度は一定の濃度であったと考えられます。現在歯科技工士の部屋の石綿濃度を測定した論文はないと思います。

厚生労働省石綿に関する健康管理等専門家会議マニュアル作成部会編.石綿ばく露歴把握のための手引-石綿ばく露歴調査票を使用するに当たって-;2006:1-153

Question

自動車部品加工工場の夫の職場(50人程度)に関してです。この10年間、天井の吹き付けの何かがよく剥がれて落ちてきます。そのため、棒で突っついたり、掃除を頻繁にしています。会社はまじめに取り合ってくれません。何とか正体をつきとめ、対応したいです。

Answer

粉じんの状況がひどそうなので、サンプルを送ってください。場合により、会社の組合、労基署、保健所への通報も視野に入れてください。

Question

ガラス工場に長年勤務してきました。じん肺や石綿肺だけでなく、最近中皮腫になった人がでていると聞き、心配です。今後、どの程度の健康診断を受ければ良いのでしょうか?

Answer

低濃度~中等度の職業性石綿曝露があったと思われます。石綿関連疾患になりやすい方ですので、アスベスト疾患に詳しい医療機関を受診して健診を年2回定期的にうけてください。石綿健康管理手帳制度の対象になる場合が多い様に思います。

厚生労働省石綿に関する健康管理等専門家会議マニュアル作成部会編.石綿ばく露歴把握のための手引-石綿ばく露歴調査票を使用するに当たって-;2006:1-153