Question

家の化粧石綿屋根の塗装が剥がれてきました。高圧洗浄で磨いて塗装をし直すそうですが、石綿の飛散も心配です。高圧洗浄の危険性とその他の方法について教えてください。

Answer

住宅に使用されている住宅屋根用化粧スレートは石綿含有のスレート板に塗装を施しているものが多く、数年の使用で表面が劣化して塗装面が剥がれてきます。耐用年数を延ばすためには塗り替えにより新たな塗装面で材料を保護する必要があります。しかし、化粧スレートの塗り替え時には古い塗料を剥がさなければ、新しい塗装をきれいに仕上げることができません。このときに強い水流を当てて塗料を剥がし落とす高圧洗浄装置が使用されます。高圧洗浄装置で化粧スレートを洗浄すると瞬く間に表面の汚れと塗料を削り取ることができますが、同時に石綿を含むスレートも削っています。そのときの気中濃度は最高で1リットルあたり150本を超えることが確認されています[*1]。高圧洗浄している時は石綿の粉じんは霧状の水と一緒に飛散していますが、それが空気中で乾燥したり、どこかに付着してから乾燥したりすると石綿粉じんが飛散することになります。高圧洗浄は行わないことをお勧めします。替わりの方法はスレート屋根を剥がして石綿を含有していない他の屋根に葺き替えるか、また屋根を剥がさずに上に金属性の屋根を葺く方法、また最近では高圧洗浄せずに厚い塗装を施して、材料の強化と飛散防止をする工法があります。

[*1] 産衛誌 48巻、2006、屋根用化粧スレートの高圧洗浄時の気中石綿濃度について

Categories B)-1建材

2009年段階の内容です。