Question

子供(学生)についての相談です。昨年登録制の日雇いのアルバイトで解体を手伝いました。ビルの地下で深夜から朝までの仕事(一晩のみ)でした。大変汚く埃もひどかったようです。そのようなアルバイトは初めてでしたので、TシャツにGパン、マスクすらしていたかどうか記憶にないそうです。勿論アスベストを解体したかどうかはわかりません。新聞記事を読みますとアスベストは吸い込んだ量が少なくても発病することがあるようですし、症状が出てからでは手遅れのようです。また、潜伏期間が長いとのことです。子供はこれから仕事や家庭を持つことでしょう。あまり神経質になるのもいかがなものかとも思います。定期的に検診などを受けた方がよいのか、気にせずに生活して差し支えないのかお伺いします。

Answer

石綿吹き付け除去でなく、仮に石綿含有建材があった場合でも1日勤務という事です。濃度は石綿建材でさまざまですが、わずか1日であり、石綿関連疾患のリスクの上昇は大変少ないと思いますので、当面はあまり気にせずに生活されて良いと思います。この点のお考えを整理するには、次のHPをご覧ください。 「もし石綿製品の側で石綿(アスベスト)繊維が500本/Lの環境に1時間いたとすると、吸入した石綿本数=500[本/L]×5[L/分]×60[分]=150,000[本](15万本)となります(数式中の[ ]は単位)。子供さんは8時間、120万本となります。大気中の石綿(アスベスト)の3ヶ月を1時間で吸入したわけです。人生が仮に70年とすると、大気中から吸入する石綿(アスベスト)の量が、3500万本から3620万本に増えたといえます。この程度なら心配ないという考え方もあると思いますが、皆さんはいかがでしょうか? 健康リスクを高めたことは間違いなく、この曝露が原因での発症もゼロではないでしょう。避けられたリスクを高め、許容できないという方も当然いると思います。健康診断を数十年後に受けることも、健診のリスクを勘案して考えてもよいかもしれません。

http://www.asbestos-center.jp/asbestos/qanda.html