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2005年6月のクボタ・ショック直後に国土交通省がJRなどの鉄軌道事業者や鉄道車両等製造業者を対象として実施した調査(国土交通省HP「運輸関連企業に係るアスベストによる健康被害等の状況に関する調査について」)では、全国の少ないからぬ駅舎で耐火被覆材や吹き付け材として使用されたアスベストが旅客用のスペースに露出していたことが報告されています。車両については、床下の抵抗器や配電盤などの断熱材としてアスベストがまだ多くの車両で使用されていたことが同調査で報告されていますが、旧国鉄時代には、車両の壁面内部に大量に吹き付けアスベストが使用されていたようです。これは、国鉄民営化後の1988年当時旧労働省が鉄道車両の解体等に伴って石綿を除去する作業の曝露防止対策の通達を出していたことでも明らかです(「石綿除去作業、石綿を含有する建設用資材の加工等の作業等における石綿粉じん曝露対策の推進について」(基発第200号昭和63年3月30日)。