Question

造船所で事務職として40年勤務してきました。同僚の中には、石綿吸入を心配する人もいます。今まで造船場は工員でも一部の人しか年2回の特定化学物質の健診が行われず、石綿肺や中皮腫や肺ガンがでた職場の人が怒っては、健診対象が増える事が何度かありました。造船所の事務職でも中皮腫になった人の話を聞きますが、健診は必要ないのでしょうか?

Answer

造船所の職員の方が心筋梗塞や肝臓ガンや様々な病気で解剖された際の肺の石綿小体を調査した結果が報告されています。石綿小体数は、1000本以上が職業性曝露の基準とされているのですが、事務職含めた全職種で1000本以上でした。施行管理や試験立会い等で船内に入ることがあるのが造船工場の事務職ですし、作業服をきた現場工員と食堂含めて接するのも工場事務職です。工場と全く離れた本社事務なら別ですが。工員以外の職員の中皮腫の発症も報告されており、年2回の特定化学物質健診の対象であり、現在は全職種が、石綿則健診・石綿健康管理手帳の対象と考えられます。(2006年度の回答です)

Y.Natori, H.Ishiwata, H.Akabane et.al. The relationship between shipyard works, asbestos-associated pathological findings and number of asbestos bodies in autopsy lung. Advances in the Prevention of occupational Respiratory Diseases. :Elsevier Science ; 1998: 832-837