Question

幹線道路周囲での石綿濃度が高いと聞きます。どのくらいの濃度で、幹線道路近くに長年住んでいると、石綿関連疾患になりやすいのでしょうか?

Answer

1985年の「アスベスト排出抑制マニュアル」によると、自動車運行の多い幹線道路で最大367f/ml、平均約100f/ml程度の著しい高値を示しています。繊維の多くはクリソタイル(白石綿)とされています。職業でクリソタイル150f/mlの環境で1日8時間、15才から50年間過ごすと1000人に1人の中皮腫と肺ガン死亡のリスクとされている事を対比させて考えると、幹線道路は石綿関連疾患になりやすい環境と言えます。幹線道路からの距離での濃度の検討、実際の胸膜肥厚斑や中皮腫の発症等、今後の実証的検討が待たれます。

環境省アスベスト発生源対策検討会、アスベスト排出抑制マニュアル;東京、ぎょうせい:1985

環境庁大気保全局企画課監修、石綿・ゼオライトのすべて,日本環境衛生センター;東京:1987:64-82

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2009年段階の内容です。