Answer
地震の際の応急危険度診断では、被災地の大気と同等の濃度を吸入する事は確かにあると思われます。その濃度は、1繊維(f)/L~3繊維(f)/Lの場合が多く、民間の判定士の方が、被災地に滞在する時間が10時間/日で最大7日とすると、被災地で吸入する石綿繊維=(1~3)[繊維(f)/L]×60[時間]×10[時間]×7[日]=(4,200~12,600)[本]となります(数式内の[ ]は単位)。通常の都市の大気で毎日1日に1440~2880本は吸入しているので、いつもの3~5倍程度は吸入する事になります。一方1970~90年代に、建築現場で石綿製品を切断したり掃除したりする側に年間10時間いた方は、建築士さんで案外多く、その際の石綿繊維は500本/Lの環境で、その際に吸入した石綿繊維は300,000本(30万本)でしたから、過去の吸入と比べるとわずかとも言えるでしょう。