Question

肺の中に残っている、石綿小体と石綿繊維について、教えて下さい。

Answer

石綿繊維は肺の中に吸入されますが、動物実験ではその99%程度は数ヶ月の間に排出され、肺内に1%程度残存するといわれています。肺内に残存した石綿繊維は、肺内に長く残存ずる繊維と、リンパの流れをへて肺門から全身の臓器に分布していく繊維に分かれます。肺内に残存している石綿繊維のごく一部に対して肺の白血球が働きかけてタンパク質と鉄が沈着したのが、典型的には鉄アレイ型をした石綿小体です。石綿(アスベスト)繊維は電子顕微鏡で観察し、石綿小体は光学顕微鏡で観察しますが、通常石綿小体の数百倍から数千倍は石綿繊維が肺内にあるとされています。