Answer
古い木造住宅であっても石綿スレート板などは1910年代から石綿を含有している製品があり、石綿含有建材を使用していた可能性はあります。このような建材を解体するために破砕しながら除去すると、作業場の空気中の石綿濃度は1リットル当たり数千本程度になることがあります。発生した石綿は空気の流れにより運ばれるので周辺では洗濯物に付着したり、戸内に入ることはありえます。新築については、2004年10月まで石綿含有建材が製造されており、その後も流通していた可能性があるので、それまでに建てられた建物には石綿含有建材が使用されていた可能性があります。新築時に石綿含有建材を切断研磨した場合も石綿が飛散している可能性があります。新築でも解体でも石綿含有建材を切断や破砕する場合はそれにより石綿の粉じんが飛散して、作業している人だけでなく周辺の居住者が曝露(石綿粉じんを吸い込んでしまうこと)してしまう可能性があります。危険の程度については解体された建物と新築された建物の含有建材の使用の有無と程度が不明の場合ははっきり示すことはできませんが、一回限りの曝露が原因で病気になる可能性はほとんどなく、曝露が繰り返されることにより少しずつ病気になるリスクが増加してゆくと考えられます。