Question

父が中皮腫で亡くなりました。アスベストが原因との情報は知っていましたが父も頭をひねっていました。父は研究者として勤務退職まで働きました。呼吸困難で悪性中皮腫と診断され亡くなる前、「確かに研究室で実験で石綿付き金網を使ったけど、病気になるかなあ」と言っていました。研究領域に長くいたので自分の病状にも比較的冷静でしたが、報道でアスベスト問題が取り上げられるようになり亡き姿が思い出されます。

Answer

大学は教室等の吹き付けアスベストが多く使用された環境です。実験室の炉等で、石綿、リボン等を使用される例があります。以上の吸入や家族環境曝露等が疑われますので御相談ください。

Question

先日母が呼吸しにくいと言って入院し、レントゲンなどで調べた結果、中皮腫であると診断されました。昭和20年代から現在の場所にずっと住んでおり、家庭ではアスベストを吸い込むことは、まず考えられません。昭和30年ごろから祖父が経営していた会社に勤務し、30年間ほど主に営業として働いていましたが、すでにその会社も工場もなくなり、調べることもできません。この場合、ただ治療に専念するしかないのでしょうか?

Answer

お母様の病気で、ご苦労されている事と思います。治療も大事ですし、調査も可能です。アスベスト関連疾患に詳しく、経験豊富なNPO団体等へご相談いただくことをお勧めします。アスベストセンターのオンライン相談をご利用ください。

Question

妻がA医大で腹膜中皮腫と診断され腫瘍は手術で摘出されました。腹膜に中皮種が散らばっているようです。この病気は完全治癒するのでしょうか。又、どの程度の期間が必要でしょうか。

Answer

お連れ合いの突然の病気で、ご苦労されている事と思います。女性の腹膜中皮腫は、色々な他の病気との区別が困難とされ、アスベストの関連がある場合と薄い場合があります。主治医の先生から手術後の病理検査の説明はあったでしょうか? 病理検査報告書の複写を見させて頂いた上で病気のご相談をさせて頂いた方が良い場合が多いのです。仮に腹膜中皮腫の診断が確かな場合、完全治癒は難しいと思われます。また奥様のこれまでのお仕事がわかりましたらお教え下さい。

 

Question

A病院の医師から病理検体を依頼されましたので、2,3お尋ねしたいことがあり、お便りさせていただきました。採取している検体は胸水細胞診と胸腔鏡下で採取した末梢肺・壁側胸膜の組織です。胸水細胞診はご返却を前提とした貸し出しでよろしいでしょうか。組織はいずれも診断に至らない量であったのですが、プレパラートのみでよろしいのでしょうか。ブロックでアスベスト検出を試みられるということであれば、保管ブロックがなくなるということでしょうか。

Answer

胸水細胞診は細胞診報告書のみで結構です。胸腔鏡下生検の病理検査報告書をまず見させていただきますが、壁側胸膜は必要に応じて様々な免疫染色を行う場合と全く行わないで返却する場合があります。末梢肺については既に診断用に作成されているプレパラート以外の肺を完全に使用しませんと(乾燥肺で0.1g以上が望ましい)十分な石綿繊維等の同定は難しいのが実情です。検査の必要に応じてですが、末梢肺のブロックは当方で完全に使用する事になる場合も多いと思っております。よろしく御願い致します。

Question

「悪性胸膜中皮腫」で他界した父は医者で色々な文献を読み当時症例として少なく治療法も確立していない事から、患者の立場と同時に医者としても苦しみ悩んでおりま した。「原因はアスベストだ」と父は申しておりましたが、いつアスベストに囲まれる環境に自分が身を置いていたのか、本人はわからず「何でこんなこ とになるんだ?」と申しておりました。父の場合、アスベストが原因ではないかもしれません。しかし、知らないうちに環境被害をうけていたのかもしれません。そこで、アスベストが周辺住民に影響を与えていたと思われるエリアとはどこなのでしょうか? お教え頂けないでしょうか。

Answer

悪性中皮腫の曝露は様々に知られています。

①外科医だったでしょうか? 手術時に使用する手袋のタルクのアスベスト曝露が知られています。

②生まれてから過ごされた様々な建物はわかりますか? 大学等での曝露が疑われる方もいます。

③お若い時に海軍等の関連の仕事をされた事はないでしょうか?この時期の曝露がある方がいます。

④日本は少量ですが石綿や蛇紋岩がある地域が多いのです。北海道、東北、秩父、愛知、四国、中国、九州等にあります。 石綿工場の情報は厚生労働省事業所資料をご参考ください。以上は簡単な例ですが、居住歴、家族歴、職業歴をすべてを伺って、吸入した場所を特定して参ります。また切除した肺の石綿繊維等の分析も可能な場合が多いのです。ご遺族からの相談も増えております。簡単な履歴をお送りくだされば、次のステップのアドバイスが可能かと思います。

厚生労働省事業所公開 第1回
厚生労働省事業所公開 第2回

Question

私の父が心臓のガンと診断され死亡しました。「俺が死んだら解剖をして塵肺でないか調べて欲しい」と遺言を残し、残された家族は遺言通り解剖をしましたが塵肺ではないとの医師の返事でした。当時を思い起こすと父の症状が中皮種に似ており連絡させていただきました。父が他界してからたちますが調べる事が出来るでしょうか教えて下さい。

Answer

心膜中皮腫の疑いもありえます。解剖をされているとの事ですので、今後の検討は可能です。私たちのようなアスベスト関連疾患に詳しいNPO団体にご相談いただくことをお勧めします。お手元に残存する死亡診断書等をご確認の上、アスベストセンターのオンライン相談よりご相談ください。

Question

船の機関士(機関員)をしていた知人が40代で胸膜悪性中皮腫より他界しました。故人は若い時に機関室の壁のアスベストをマスクもせずに剥いだり素手で運んだりしていた事をかなり気にしていました。アスベストに暴露された期間が15年ほどになりますが、そのような短い期間でもアスベスト原因で中皮腫を発症した事例はありますか?

Answer

船の機関士は、昨年当センターにご相談の方が業務上で認定されて以降、5名の方が悪性中皮腫で認定されました。石綿の曝露期間は1年で業務上と認定されています。3年前なら今から手続きをされれば、ご遺族に様々な補償が受けられます。

Question

①腹膜中皮腫の治療について、教えてください②腹腔にリザーバーの留置とのことですが、お教え頂けるとありがたいです。

Answer

腹膜中皮種の治療は様々な方法が検討されておりますが、海外でも有効な結果がでておりません。アリムタの認可は諸外国でも悪性胸膜中皮腫に限定され、諸外国で認可されていませんので日本での悪性腹膜中皮腫の治験の可能性はまずない状態です。胸膜中皮腫については、恐らく来年アリムタは保険適用となり、どの病院でも使用可能となるでしょう。昨年のイタリアでの国際会議の報告から考えても、この2年ほどで悪性腹膜中皮腫の新薬がでる可能性は、世界的にほぼ難しいのが実情です。腫瘍の専門家にかかれば良くなる疾患ではない、という事でもあります。(2005年の回答) 現在腫瘍内科等の抗ガン剤の治療の専門の医師が必要というよりは、緩和ケアを含めて何でも親身になって相談のできる消化器内科(外科)もしくは緩和ケア科の医師が必要かと思っております。腹水のコントロールに最近リザーバの使用例が増えていますが必要時に穿刺すれば同様と思います。

Question

奥様は幼少の頃から尼崎在住の方で、A病院で「悪性胸膜中皮腫」と診断されたそうです。関連のないお仕事をされていたそうで、当時「現場で働く工員が罹る病気だから珍しい」と医師に言われたそうです。手術もままならない中亡くなられたそうですが、今になって尼崎の工場との関連が発表され心配されています。 届出をしたほうが良いのか?必要な書類等は何でしょうか?

Answer

尼崎の関連ですので、この間多くの中皮腫の方の援助にあたられた、アスベストに詳しい機関をご紹介します。

Question

私の親類の者が、悪性腹膜中皮腫と診断されました。年齢は70代。治療の方法がないということで、今家にいます。食欲がなく、ジュースなどを飲むとはきだします。体調が悪く中皮腫と分かるまで約1ヶ月かかりました。その間体重が20キログラム減少して、骨と皮になりました。腹膜中皮腫の治療を行っているところをご存知でしたら是非教えてください。

Answer

親類の方のご病気で、さぞご苦労されている事と思います。なかなか腹膜中皮種の治療は困難ですが、A地区ではB病院内科のC先生が、お詳しいお一人と思います。具体的なご相談をご希望であれば、アスベストセンターのオンライン相談よりご相談ください。